「尊敬語と謙譲語の違いって、なんだか難しい…」
そう感じていませんか?学校で習っても実際にはどう使えばいいのか分からないことってありますよね。
この記事では、敬語の基本から「尊敬語」と「謙譲語」の違い、使い分けのコツまでをやさしく解説します。中学生でも理解できるように、会話例や表を使って、わかりやすくまとめました。
社会人になる前に知っておきたい言葉づかいのマナー、ぜひこの機会にマスターしましょう!
【敬語の基本をおさらい】尊敬語・謙譲語・丁寧語とは?
敬語ってなに?まずは全体像を理解しよう
敬語とは、相手への敬意や礼儀を表すための言葉づかいのことです。日本語には他の言語にはあまり見られない特徴として、相手との関係や場面に応じて言葉を使い分ける文化があります。
つまり、友だちに話す時と先生に話す時では、同じ内容でも言い方が変わるということですね。
敬語には「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」の3種類があります。この3つをしっかり理解して使い分けることができれば、社会での会話もスムーズになりますし、相手に良い印象を与えることもできます。
例えば、「行く」という言葉一つとっても、
- 「行きます」(丁寧語)
- 「いらっしゃいます」(尊敬語)
- 「伺います」(謙譲語)
のように変化します。このように、誰が主語なのか、誰に対して話しているのかによって、言い方が変わるのが日本語の特徴です。
まずは難しく考えすぎず、「敬語って、人との距離感や関係性をうまく伝えるための道具なんだ」とイメージしてみましょう。

これを意識するだけで、敬語の使い方がぐっと身近になりますよ♪
尊敬語・謙譲語・丁寧語の関係性
敬語には3つの種類があるとお伝えしました。それぞれの関係性を理解することで、使い分けがしやすくなります。以下の表をご覧ください。
種類 | 敬う対象 | 例文 |
---|---|---|
尊敬語 | 相手の行動 | 社長がいらっしゃいました。 |
謙譲語 | 自分の行動 | 私が伺います。 |
丁寧語 | 文章全体を丁寧に | ご飯を食べます。 |
尊敬語は、相手の行動や状態に対して使うことで、相手を立てる働きがあります。一方で謙譲語は、自分の行動をへりくだることで、相手を立てる効果を持っています。そして丁寧語は、「です・ます」など、話全体をていねいにする言葉です。
つまり、尊敬語と謙譲語は「相手を立てる」ための言葉ですが、立て方が違うというわけですね。この関係をしっかりイメージできるようになると、自然と使い分けもスムーズになりますよ。
それぞれの役割と使われる場面
3種類の敬語は、使い分けが大切です。場面に合った言葉を使うことで、相手に敬意を示すことができます。
尊敬語の場面
- 目上の人やお客様に話すとき(例:先生、上司、取引先など)
- 相手の行動を話題にするとき
例:「部長がお戻りになりました。」
謙譲語の場面
- 自分の行動を相手に伝えるとき
- 相手に対して自分を低く見せて礼儀を示すとき
例:「本日、私がご説明いたします。」
丁寧語の場面
- 日常会話や目上の人との一般的な会話
- 敬語の中でも最も基本的な形
例:「本を読みます。」
これらの使い方は、ビジネスの場面だけでなく、学校生活やアルバイト先でも頻繁に使われます。例えば、お店でお客さんに話すときに尊敬語や謙譲語が自然に使えると、接客の印象がぐっと良くなりますよ。
よくある敬語の誤解とその理由
敬語を学ぶときによくある誤解がいくつかあります。代表的なものを紹介し、その理由をわかりやすく説明します。
「尊敬語=丁寧語」と思っている
「~ます」や「~です」を使えばそれだけで敬語になると思っていませんか?実はこれは丁寧語であり、相手を敬っているとは限りません。相手の行動を表すときには尊敬語を使う必要があります。
「謙譲語は遠慮の言葉」だと思っている
謙譲語はただ控えめな表現ではなく、相手を立てるための言葉です。自分の立場を下げることで、結果的に相手への敬意を示しています。
「難しい言葉=敬語」と考えている
敬語は難しい言葉を使うことではありません。使い方を間違うと逆に失礼になることもあります。正しい場面で正しく使うことが大事です。
このような誤解を持ったままだと、間違った敬語を使ってしまうリスクがあります。正しい知識を身につけて、自然なコミュニケーションを目指しましょう。
教科書だけじゃ分かりにくい理由とは?
敬語は学校でも習いますが、「実際に使えるようになる」には時間がかかります。その理由のひとつは、教科書が形式的な説明にとどまり、リアルな会話の中でどう使えばいいかまで説明していないことです。
たとえば、「行く」の尊敬語は「いらっしゃる」だと教わっても、「どの場面で使えばいいの?」「誰に対して言うの?」といった疑問は残ります。実際の会話では、相手との関係やその場の空気も考慮しながら言葉を選ぶ必要があります。
また、テストでは「尊敬語を選べ」という問題に答えるだけで済みますが、現実の会話ではもっと複雑です。「この人にはどんな敬語を使うべきか」「場面にふさわしいか」をその都度考えなければいけません。
だからこそ、実際の会話や例文を通して、使い方をイメージする練習が大切なのです。

教科書だけに頼らず、実践的に覚えていくことが、敬語上達の近道になります。
【尊敬語を詳しく解説】相手を立てる言葉づかい
尊敬語とはどんな敬語か?
尊敬語とは、相手の行動や状態を高めて表現することで、相手に敬意を表す言い方です。つまり、「相手を立てる」ための言葉ですね。たとえば、先生や上司、年上の人など、自分より立場が上の人に対して使います。
たとえば、「先生が来る」を尊敬語にすると「先生がいらっしゃる」になります。このように、動詞が特別な形に変わることで相手への敬意を示すのです。
尊敬語は話の主語が「相手」のときに使います。逆に、自分が主語になるときには謙譲語を使うので、この使い分けが重要です。
よく使われる尊敬語一覧
普通の動詞 | 尊敬語 |
---|---|
言う | おっしゃる |
行く/来る | いらっしゃる |
見る | ご覧になる |
食べる | 召し上がる |
する | なさる |
これらの表現を覚えることで、自然に丁寧な言葉づかいができるようになります。尊敬語は社会生活でもとても大切なスキルなので、日常会話の中で少しずつ使って慣れていくといいでしょう。
よく使う尊敬語とその意味
尊敬語 | 意味・使い方例 |
---|---|
いらっしゃる | 行く・来る・いる → 「先生がいらっしゃいます」 |
おっしゃる | 言う → 「部長がおっしゃっていました」 |
なさる | する → 「社長が挨拶をなさった」 |
召し上がる | 食べる・飲む → 「お茶を召し上がってください」 |
ご覧になる | 見る → 「資料をご覧になりましたか?」 |
お休みになる | 寝る → 「会長はお休みになりました」 |
お帰りになる | 帰る → 「先生がお帰りになりました」 |
こんなときは尊敬語を使おう
- 先生との会話:「先生はもうお帰りになりましたか?」
- お客様との会話:「お客様、少々お待ちくださいませ」
- 職場でのやりとり:「部長がいらっしゃいました」
- 電話応対:「山田はただいま席を外しております」
- 親族への丁寧な言葉づかい:「お祖母様はお元気でいらっしゃいますか?」
尊敬語の注意点とNG例
- NG①:自分の行動に尊敬語を使ってしまう
×「私がいらっしゃいます」 → ◎「私が参ります」
尊敬語は相手を立てる言葉です。自分に使うと、逆に「偉そう」に聞こえてしまうことがあります。 - NG②:二重敬語
×「お召し上がりになられました」 → ◎「召し上がりました」
「お~になる」や「~れる」はどちらも尊敬表現です。重ねて使うと過剰表現になり、不自然な印象を与えます。 - NG③:場面に合わない丁寧すぎる表現
ビジネスで丁寧すぎる表現はかえって違和感を与えることがある
ビジネスの会話で、相手が親しい同僚や先輩の場合、あまりにもかしこまりすぎる言葉を使うと、距離を感じさせてしまいます。

敬語はあくまで「相手との関係や場面」に応じて使うことが大切です。相手を尊重しつつ、自然な言葉づかいを目指しましょう♪
尊敬語の自然な会話例
- 例1(先生との会話)
生徒:「先生はもうお帰りになりましたか?」
先生:「ああ、もう少しで出るところだよ」 - 例2(接客)
店員:「お客様、お手洗いはあちらにございます」
客:「ありがとうございます」 - 例3(職場)
部下:「部長が会議室にいらっしゃいました」
上司:「ありがとう。すぐ向かうよ」
【謙譲語を詳しく解説】自分をへりくだる言葉づかい
謙譲語とはどんな敬語か?
謙譲語とは、自分の行動や持ち物をへりくだって表現する敬語です。「自分を下げることで、相手を立てる」ための言葉づかいになります。尊敬語が「相手を上げる」のに対し、謙譲語は「自分を下げる」ことで敬意を伝える、という違いがあります。
たとえば、「先生のところに行く」という内容を謙譲語で言うと「先生のところに伺います」になります。ここでの主語は自分で、「行く」という行動をへりくだって伝えています。
よく使われる謙譲語一覧
普通の動詞 | 謙譲語 |
---|---|
行く | 伺う |
聞く | 伺う/承る |
見る | 拝見する |
言う | 申し上げる |
食べる | いただく |
会う | お目にかかる |
知っている | 存じている |
よく使う謙譲語とその意味
謙譲語 | 意味・使い方例 |
---|---|
伺う | 行く/聞く →「明日、先生の所へ伺います」 |
拝見する | 見る →「資料を拝見しました」 |
申し上げる | 言う →「ご挨拶を申し上げます」 |
いただく | 食べる/もらう →「お茶をいただきました」 |
お目にかかる | 会う →「来週、お目にかかります」 |
承る | 聞く/受ける →「ご依頼、確かに承りました」 |
存じております | 知っている →「その件については存じております」 |
こんなときは謙譲語を使おう
- 相手に会いに行く:「明日、部長にお目にかかります」
- 相手の話を聞く:「お話はすでに承っております」
- 相手に伝える:「ご説明申し上げます」
- 相手の資料を見る:「資料を拝見しました」
- 感謝を伝える:「お土産をいただきまして、ありがとうございました」
謙譲語の注意点とNG例
- NG①:相手に謙譲語を使ってしまう
×「先生が伺いました」 → ◎「先生がいらっしゃいました」
謙譲語は自分の行動に使う敬語なので、相手に対して使うと意味が逆になります。尊敬語と混同しないようにしましょう。 - NG②:同じ文章で尊敬語と謙譲語を混ぜる
×「私がいらっしゃいます」 → ◎「私が伺います」
このように、話の主語ごとに敬語の種類を変える必要があります。誰が主語なのかを明確にしながら敬語を使うことが大切です。 - NG③:言葉が硬すぎて不自然
×「ご教授いただきたく存じ上げます」 → ◎「教えていただけると助かります」
相手との関係や場面によっては、あまりにも硬すぎる表現はかえって距離を感じさせることもあります。相手に合わせた言葉づかいが重要です。
謙譲語の自然な会話例
- 例1(お客様対応)
社員:「本日は遠いところをお越しいただき、ありがとうございます」
お客様:「こちらこそ、お時間いただいて恐縮です」 - 例2(メール)
「明日の会議について、資料を拝見しました。不明点があれば再度伺います。」 - 例3(学校)
生徒:「先生、昨日の内容をもう一度説明していただけますか?」
先生:「もちろん。どこが分かりにくかった?」
謙譲語は「自分の立場を下げる」ことを通じて、相手への丁寧さを表す言葉です。

普段の生活でも意識して使っていくと、自然な言葉づかいが身についていきますよ。
【混乱しがちな例】尊敬語と謙譲語の使い分け
「行く」「来る」「いる」の使い分け例
日本語の敬語で特に混乱しやすいのが、「行く」「来る」「いる」の使い分けです。この3つは日常でとてもよく使う動詞なので、正しく使えると敬語の印象が一気に良くなります。
「行く」の場合
話し手 | 対象者 | 表現方法 | 説明 |
---|---|---|---|
自分 | 目上 | 伺う | 自分がへりくだる謙譲語 |
相手 | 自分 | いらっしゃる | 相手を立てる尊敬語 |
例文
- 自分 → 相手:「明日、先生の研究室に伺います」
- 相手 → 自分:「先生がこちらにいらっしゃる予定です」
「来る」の場合も同様
自分が行く(訪問する)場合 → 伺う
相手が来る場合 → いらっしゃる
例文
- お客様が来る →「お客様がいらっしゃいました」
- 自分が行く →「本日、社長室に伺いました」
「いる」の場合
主語 | 表現 | 種類 |
---|---|---|
相手 | いらっしゃる/おられる | 尊敬語 |
自分 | おります | 謙譲語 |
例文
- 相手 →「部長は今、会議室にいらっしゃいます」
- 自分 →「私、ただ今、ロビーにおります」
これらは特によく使う場面が多いため、繰り返し練習して体で覚えるのがポイントです。主語が「自分」なのか「相手」なのかを常に意識するクセをつけましょう。
「言う」「見る」「する」の例で理解しよう
他にもよく使う動詞「言う」「見る」「する」も、尊敬語・謙譲語で大きく変わります。
普通の動詞 | 尊敬語 | 謙譲語 |
---|---|---|
言う | おっしゃる | 申し上げる |
見る | ご覧になる | 拝見する |
する | なさる | いたす |
言う
- 上司に対して:「部長がおっしゃいました」→ 尊敬語
- 自分が言う場合:「この件について申し上げます」→ 謙譲語
見る
- 相手が見る:「先生がご覧になりました」
- 自分が見る:「資料を拝見しました」
する
- 相手がする:「部長が準備をなさいました」
- 自分がする:「私がいたします」
このように、同じ意味の動詞でも、使う人と使う相手によって言葉がまったく変わります。「主語を見て、誰が行動するのかを判断する」ことが、正しい敬語を使うコツです。
ビジネス敬語の正しい使い方
社会人になったとき、敬語は毎日のように使います。とくにビジネスシーンでは、正しい敬語が信頼や印象を大きく左右します。以下は、よくあるビジネス敬語の例です。
シーン | 正しい敬語表現 |
---|---|
電話をかける | 「○○株式会社の△△と申します」 |
相手を待たせる | 「お待たせして申し訳ございません」 |
確認する | 「こちらの資料をご確認いただけますか?」 |
依頼する | 「○○の件、お願い申し上げます」 |
伝言を受ける | 「ご用件、承りました」 |
ビジネス敬語では「申し上げます」「いただけますか」「承りました」など、丁寧かつ正確な表現が重視されます。また、曖昧な表現やカジュアルすぎる言い方はNGです。
例えば「OKです」は口語としては使いやすいですが、ビジネスでは「承知いたしました」が適切になります。

こうした言葉の引き出しを増やすことが、敬語上達の近道です。
尊敬語と謙譲語を間違えるとどうなる?
尊敬語と謙譲語を間違えて使うと、相手に誤解を与えたり、失礼に思われたりすることがあります。
間違えた例
- 「社長が伺いました」→謙譲語を社長に使ってしまっている(✕)
- 「私がいらっしゃいます」→自分に尊敬語を使ってしまっている(✕)
これは、「相手を立てる」つもりが逆に「自分を立てている」ように聞こえてしまうため、誤解を招きます。
相手が大切なお客様や目上の人である場合、敬語の間違いは信用に関わることもあります。たとえば、面接で尊敬語を自分に使ってしまうと、マナーがなっていないと評価されてしまうかもしれません。
敬語の使い方を間違えないためには、まず「主語を見極める」ことが大切です。そして、自分の行動には謙譲語、相手の行動には尊敬語、という基本ルールを繰り返し確認しましょう。
混乱しないためのチェックポイント
敬語を使いこなすには、次のようなポイントを意識してみましょう。
- 主語が誰かを確認する
→ 自分なら謙譲語、相手なら尊敬語 - 使う場面を意識する
→ 学校、職場、家族、それぞれで適切な敬語がある - 二重敬語に注意する
→ 「おっしゃられました」など、敬語を重ねない - 相手との関係性を考える
→ 上司、先生、友人、初対面などで使い方を調整 - 例文を見て会話を想像する
→ 実際に自分が話している場面を思い描くと覚えやすい
これらを意識して、少しずつ敬語に慣れていくことが大切です。一度で完璧に覚えようとするのではなく、日常会話の中で「気づいたら使っていた」というレベルまで自然に身につけることを目指しましょう。
【実践編】敬語を使った正しい会話トレーニング
実際の会話文でトレーニングしよう
敬語を本当に身につけるためには、「読む」だけでは足りません。実際に使ってみることが大切です。ここでは、会話の流れに沿って敬語を使う練習をしてみましょう。
- 例1:学校の先生に提出物を出す場面
生徒:「先生、レポートをお持ちしました」
先生:「ありがとう。提出期限ぴったりだね」 - 例2:バイト先で上司に挨拶する
店員:「本日もよろしくお願いいたします」
店長:「うん、今日も頑張ろうね」 - 例3:会社で上司に報告する
社員:「今朝の会議資料をご確認いただけましたでしょうか?」
上司:「まだ見てないけど、あとで見ておくよ」
こうした会話例を何度も声に出して読んだり、自分の身近な場面に置き換えて練習することで、敬語が体にしみこんでいきます。「正しく言えた!」という小さな成功体験が、上達の近道になりますよ。
学校・バイト・職場でよくあるシチュエーション
敬語が必要になる場面は、学校やアルバイト、職場など日常の中にたくさんあります。それぞれのシーンごとに、よく使われる言い回しを紹介します。
学校
- 「先生、昨日の宿題を忘れてしまいました。申し訳ありません」
- 「レポートを拝見しましたが、少しわからないところがありました」
アルバイト
- 「お客様、お待たせいたしました」
- 「担当の者をお呼びいたしますので、少々お待ちください」
職場
- 「ただいまの件、承知いたしました」
- 「○○部長がいらっしゃいましたので、応接室にご案内します」
こういった言葉は、一度覚えておくと応用がききます。特にアルバイト先や社会人になってからは、こうした敬語がスムーズに出てくるかどうかで印象が大きく変わります。日頃から意識して練習しておきましょう。
間違い例から学ぶ正しい敬語
敬語を学ぶときには、間違いやすい例から学ぶのもとても効果的です。以下にいくつかの「やりがちだけど間違っている例」と「正しい言い方」を紹介します。
間違った言い方 | 正しい言い方 | 解説 |
---|---|---|
先生が伺いました | 先生がいらっしゃいました | 謙譲語→尊敬語への置き換えが必要 |
私がご覧になりました | 私が拝見しました | 尊敬語→謙譲語に修正 |
社長様が来られました | 社長がいらっしゃいました | 二重敬語・誤用 |
こちらをご確認させていただきます | こちらを確認いたします | 過剰敬語になっている |
了解です | 承知いたしました | カジュアルすぎて不適切 |
敬語は「間違えたくない」という気持ちが強くなるほど、不自然な言い回しになりがちです。そういうときこそ、「主語は誰?」「相手を立てている?」という基本に立ち返ると、自然で正確な表現になります。
会話の流れで覚える敬語の使い方
敬語を覚えるには、「単語で覚える」のではなく「会話の流れ」で覚えるのが効果的です。以下の例で見てみましょう。
店員とお客様のやりとり
- お客様が来店する →「いらっしゃいませ」
- 注文を受ける →「ご注文をお伺いします」
- 商品を渡す →「こちら、お待たせいたしました」
- 会計時 →「合計で○○円、頂戴いたします」
- 見送り →「ありがとうございました、またお越しくださいませ」
このように、ひとつのシーンを丸ごと流れで覚えることで、実際の会話でも自然と敬語が出てくるようになります。頭で覚えるだけでなく、声に出して練習してみましょう。
スマートに使える敬語の習慣化のコツ
敬語を身につけるには、「知識」だけでなく「習慣」がとても大切です。ここでは、毎日の生活で自然に敬語を使えるようになるためのコツをご紹介します。
- 毎日1つだけ新しい敬語を覚える例:「今日から“拝見する”を使ってみよう」など、少しずつ増やすことで無理なく覚えられます。
- テレビやドラマのセリフをまねする特に時代劇やビジネスドラマでは、敬語の使い方がとても勉強になります。
- LINEやメールでも敬語を意識する「了解」ではなく「承知しました」と言ってみるなど、小さな場面でも実践するクセをつけましょう。
- 友達と敬語クイズを出し合う遊び感覚で学ぶと、記憶に残りやすくなります。
- 恥ずかしがらずに使ってみる最初は間違っても大丈夫!使うことに意味があります。
敬語は「習うより慣れろ」の部分が大きい言葉です。毎日少しずつ、楽しく敬語を使う習慣を作っていけば、いつの間にか「敬語ができる人」になれますよ。
まとめ|尊敬語と謙譲語の違いをわかりやすく解説
敬語には「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」の3種類があり、それぞれに役割があります。尊敬語は相手を立てる言葉、謙譲語は自分をへりくだる言葉、丁寧語は会話全体をやわらかくする言葉です。
この3つを正しく使い分けるには、まず主語が「誰か」を意識することが大切です。そして、実際の会話やシチュエーションで、何度も練習することで自然と使いこなせるようになります。
誤った敬語を使うと、かえって失礼に聞こえることもあるため、「正しく、自然に、相手に合わせて」使えることが大事です。

今回ご紹介した表や会話例を参考に、少しずつ敬語の使い方に慣れていきましょう♪